アトピー外来
外来日
水曜日午後
完全予約制
アトピー外来とは
アトピー性皮膚炎は慢性に経過し、かゆみを伴う湿疹病変が繰り返す病気です。
当皮膚科では毎週水曜日の午後に成人・小児のすべてのアトピー性皮膚炎の患者さんを対象としてアトピー外来(完全予約制)を開設しております。
アトピー外来では主治医制をとり、一人の担当医が各患者さんの診察・治療を継続的に行い、皮膚症状をうまくコントロールしてアトピー性皮膚炎に煩わされることなく日常生活を送ることができることを目標にしております。
治療への反応が悪かったり判断に迷う場合は、専門外来の他の医師に相談し、チームによる質の高い医療を目指しています。
また世の中にはアトピー性皮膚炎に関する様々な情報が氾濫しておりますが、常に最新かつ正確な情報をお伝えし、理解していただくことを心がけております。
臨床試験(治験)や臨床検体を用いた研究も行っており、アトピー性皮膚炎の病態解明や新規療の開発に向けて精力的に活動しております。
当外来では保湿剤や炎症を抑えるステロイド薬・免疫抑制薬(タクロリムス軟膏・デルゴシチニブ軟膏・ジファミラスト軟膏)の外用、かゆみを抑えるための抗ヒスタミン薬の内服を中心としたスタンダードな治療を基本としておりますが、患者さんの皮膚の状態や薬の効き方の個人差なども考慮に入れて各患者さんに合った治療をするよう心がけております。
さらに必要に応じて悪化因子(アレルゲン等)の検索およびその結果に応じた生活指導も行っております。
重症例では紫外線療法(ナローバンドUVB)や生物学的製剤(デュピルマブ、ネモリズマブ)、免疫抑制薬内服(JAK阻害薬、シクロスポリン)も行っております。
また、重症例では1~2週間程度入院して治療に専念して頂くこともあり、著明な改善が得られます。
この場合、単に治療を行うのみならず、患者さんがアトピー性皮膚炎およびその治療について理解が深められ、
日常生活に戻ってからもうまくコントロールができるよう配慮しております。
当院に初めて受診される方は、水曜日午前の初診外来を受診して頂き、午後のアトピー外来の時間帯までお待ち頂くのがスムーズです。
詳しくは、東大皮膚科アトピーセンター公式ホームページも併せてご覧ください。
生物学的製剤による治療について
2018年5月より、生物学的製剤による治療を開始しております。従来の治療に効果不十分な症例に対して優れた効果が確認されています。中等症から重症の患者さんの症状にあわせて、積極的に導入しております。
当日に投与することも場合によって可能ですのでお気軽にご相談下さい。
● デュピクセント(一般名:デュピルマブ)
アトピーの発症に関わる「IL-4」と「IL-13」というサイトカインの働きを直接抑えることで、皮膚の2型炎症反応(Th2細胞による炎症)を抑制する「ヒト型抗ヒトIL-4/13受容体抗体」です。
2週間隔で投与します。
15歳以上のアトピー性皮膚炎患者さんにご使用いただけます。
● ミチーガ(一般名:ネモリズマブ)
アトピー性皮膚炎の「かゆみ」を誘発するサイトカインであるIL-31をターゲットとした日本初、世界初の「ヒト化抗ヒトIL-31受容体Aモノクローナル抗体」です。
4週間隔で投与します。
13歳以上のアトピー性皮膚炎患者さんにご使用いただけます。